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1996 年度 実績報告書

メタンハイドレートの産状と生成・分解条件に関する実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 07559004
研究機関東京大学

研究代表者

松本 良  東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (40011762)

研究分担者 海老沼 孝郎  日本鋼管, エンジニアリング研究所, 研究員
芦 寿一郎  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (40251409)
平 朝彦  東京大学, 海洋研究所, 教授 (50112272)
キーワードODPLeg164 / メタンハイドレート分布 / 分布規制要因 / 酸素同位体組成 / 二酸化炭素ハイドレート / PH多様性
研究概要

1、深海堆積物中のメタンハイドレートの産状
(1)メタンハイドレートの分布規制要因について:国際深海掘削計画により、ブレークアウタ-リッジの海底下200mから450mの範囲の堆積物にメタンハイドレートが含まれることが分かった。上限は、理論的にはあり得ない筈であった。上限の存在は、堆積物の物性・鉱物組成の不連続によるのではないかとの予測の元に300個のサンプルについて、全岩分析を行い、また、物性データのコンパイルを行い、200m付近に鉱物組成、堆積相の急変点があることが分かった。
(2)メタンハイドレートの酸素同位体組成:ハイドレートが生成する際、ハイドレート中に取り込まれる水と回りの間隙水との間で同位体分別が起こるが、その大きさは分かっていなかった。今回、掘削で得られたサンプルを分析し、間隙水のそれと比較することにより、同位体分別は3〜4‰である事が明らかになった。
2、二酸化炭素ハイドレートの合成
メタンハイドレートの合成実験を行うための予備実験を兼ねて、二酸化炭素ハイドレートの合成を様々なpH値を持つバッファー溶液中で行った。この結果、pHはハイドレートの生成・分解の温度・圧力条件に殆ど影響しないことがはっきりした。温度・圧力条件は、溶液の濃度に大きく支配されていた。溶液濃度が濃くなると、ハイドレート合成における誘導時間(インダクション・タイム)も大きくなる事が分かった。
今年度、新たに石英ガラス成の小型容器からなる実験装置を組立て試験運転中である。この装置も併用して、今年度中には天然の条件におけるメタンハイドレートの合成をシミュレート出来る見込みである。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 松本 良: "炭酸塩のδ^<13>C異常の要因と新しいパラダイム「ガスハイドレート仮説」" 地質学雑誌. 101(11). 902-924 (1995)

  • [文献書誌] 松本 良 他: "海洋のガスハイドレートの分布と産状-ODPLeg164ブレークリッジ掘削-" 地質学雑誌. 102(11). 932-944 (1996)

  • [文献書誌] Lu,H.and Matsumoto,R.: "Synthesis of CO_2 hydrdrates" Geol.Society,Spec.Publication. (発表予定).

  • [文献書誌] 松本 良: "深海底のメタンハイドレート" 科学. 66(9). 600-604 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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