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1996 年度 実績報告書

アリストテレスの「エネルゲイア」論の行為の理論としての現代的意義の研究

研究課題

研究課題/領域番号 07610001
研究種目

基盤研究(C)

研究機関千葉大学

研究代表者

高橋 久一郎  千葉大学, 文学部, 助教授 (60197134)

キーワードアリストテレス Aristotle / エネルゲイア energeia / 身体 body / 心 mind / 友愛 friendship / 近代 evelution / 目的論 teleology / ヘクシス hexis
研究概要

8年度は、7年度のアリストテレスのテキストを主とした「心の哲学」の検討を背景に、倫理学への展開をテキスト(主に「ニコマコス倫理学」「政治学」)に即して検討すると同時に、現代行為論・倫理学の問題のサーベイを行った。成果は、7年度末に刊行した「アリストテレスの快楽論」(千葉大学文学部紀要)、今年度刊行予定の「アリストテレスの友愛論」において、アリストテレスの「心の哲学」および倫理学の基本問題の一部について纏められ、また「経済と論理」(「現代世界と倫理」(晃洋書房)所収)、「専門職の「倫理網領」と制裁」(「電気情報通信学会技術報告」FACE96)において、現代の倫理学の問題の広がりと関連性について報告した。前者の検討からは、エネルゲイア概念の分析が、エネルゲイアの先行性というアリストテレスの公式の表面にもかかわらず、むしろヘクシス概念の分析に依存してしまうことを確認し、ヘクシス概念の解明のための予備作業として、否定的に論じられることの多い目的論の位置を明らかにする作業に取りかかっている。アリストテレスの目的論は歴史性を無視した本質主義的完成主義としてではなく「折りたたまれた進化」論として再構成できるのではないかという見通しを持っている。「アリストテレスの目的論」として纏められる予定である。後者のサーベイからは、倫理を、歴史を通じて成立する。必ずしも意図せざる結果として位置づけるという、アリストテレスのヘクシス概念の転用という狙いの有効性を確認した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 高橋久一郎: "アリストテレスの友愛論" 千葉大学文学部『人文研究』. 26. 1-36 (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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