平成7年度の研究経過; 1.資料研究(1)浄土思想家に認められる禅思想資料の調査考証、(2)禅思想家に認められる浄土思想資料の調査考証、(3)禅浄双修思想関係資料の整理考証。 2.思想研究(1)禅浄双修思想の論理的構造、(2)先行思想の諸相、(3)栄代禅浄双修思想の諸形態。 研究実績の概要; 平成7年度は、1.資料研究、すなわち関係資料の調査収集・整理・考証に専念した。(1)浄土思想家関係資料については、当初の目的をなしえたが、(2)禅宗関係資料[禅語録]は膨大で調査継続中である。従って、(3)禅浄双修思想関係思想の整理・考証も一部継続中である。 しかし、主要な関係資料の考証はなしえたので、2.思想研究、(1)禅浄双修思想の理論的構造では中国仏教における浄土思想・禅思想の新たな概念が明らかになった。(2)先行思想の諸相では従来の見解と異なる浄土諸師・禅師の思想が認められた。(3)栄代禅浄双修思想の諸形態でも従来指摘されない形態が明らかになった。 以上のように、平成7年度は基礎的資料研究に専念したため、学会発表は行ったが、雑誌論文には至っていない。研究成果の公表は平成8年度(継続)に予定している。
|