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1995 年度 実績報告書

ボルネオ島中央部諸民族の音表現・音認識と美意識に関する比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 07610048
研究種目

一般研究(C)

研究機関島根大学

研究代表者

卜田 隆嗣  島根大学, 教育学部, 助教授 (40202113)

キーワードボルネオ / カリマンタン / サラワク / プナン / クニャ / 音 / 音楽
研究概要

1.ボルネオ島中央部諸民族の歴史再構成に必要な文献資料の80パーセントを機械可読化した。これにより、カヤン、クニャ、プナンの3民族それぞれの下位集団レベルについて、移動と定住の過程に関する詳細な検索が容易になってきている。現段階で明らかになったことは次の諸点である。
(1)現在マレーシアとインドネシアに居住しているプナン・ガンは、クニャ・ブナルイの一部の移住経路上に位置している。
(2)クニャ・ウマ・パワの移住経路とも重なる部分が多い。
(3)それ以外の諸集団の移住経路が、現在のプナン・ガンの居住地に重なることはかなり少ない。
2.上記1.から、ボルネオの狩猟採集民プナンの少なくとも1下位集団は、クニャのいくつかの下位集団と密接な関係を持ち続けてきたと推測され、このことを断定する内外の専門家はいなかったものの、その可能性を否定する人もいなかった。
3.1994年にカリマンタン(インドネシア)で収録したビデオ映像の主要部分をPDに記録し、さらにその抜粋をワンスライトのCD-ROMに書き込む作業は約50パーセント進行した。動画データを電算化することにより、従来きわめて直観的にしか判断できなかった諸民族間の映像比較が、より厳密に可能になりつつある。
4.静止画像(写真)のディジタル化は、過去の科学研究費補助金によって推進してきた部分で、最新の写真を加えることにより、3.と同様の成果が得られつつある。
5.音響データの電算化については、もともと現地でディジタル録音した部分についてはほぼ完了した。これによってノイズを除去するなどの作業が可能になり、その結果、データの電算解析の精度が上がっている。音階や旋律の比較が、コンピュータにより大量かつ正確に実現できる環境になりつつあるが、過去のアナログ録音については、まだその大半がディジタル化されておらず、来年度に積み残された。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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