研究概要 |
まず、本研究の前段階になると(脳事象関連電位[ERP]のP300成分に関する処理資源配分理論と、本研究の構想について、第11回国際事象関連電位会議(Okinawa, 26. -30. June)のシンポジゥム(Attention and Cognition: What is P300? Chairman: Callaway and Nageishi)において、発表(P300: Context updating and working memory, Nageishi, Y.)した。また、当会議に出席をしておられた(順応水準仮説の立場から処理資源配分仮説を、P300の心理機能の理論的解釈に初めて提唱した)Ullsperger氏(ドイツ)と、本実験の構想の細部についてディスカッションを行い、彼の考えからしても本研究が重要なポイントであることと、実験方法に関してご教示をいただくことができた。 また、平成7年10月12,13日に、(精神科領域でのP300を用いた基礎研究、およびその臨床応用の日本における第一人者であり、私の長年の共同研究者である)小椋力教授をお尋ねして、本研究に関してご助言をいただいた。 次に、平成7年10月に購入した計測用パーソナルコンピュータを用いて、BASIC言語による実験制御、行動指標収集用のプログラムを作成した。ついで、平成8年3月に、杏林大学医学部精神神経科教室の実験室において、実験し、データの収集を行う。そのデータを持ち帰って、上記の計測用パーソナルコンピュータを用いてデータの処理(加算平均、2次処理、統計処理)を実施する予定である。
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