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1995 年度 実績報告書

生活世界としての学校環境への文化心理学的アプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 07610137
研究種目

一般研究(C)

研究機関九州大学

研究代表者

南 博文  九州大学, 教育学部, 助教授 (20192362)

研究分担者 吉田 直樹  皇学館大学, 文学部, 講師 (20268056)
キーワード教室内ディスプレイ / 学校環境 / 生活世界 / 環境の構造化 / 文化心理学
研究概要

研究(1)「教室内ディスプレイの実態調査と内容分析」に関して以下のデータ収集を行った。
三重県内および周辺の規模の異なる小学校約80校を対象として、出身校の学生が現地観察を行ない、教室内ディスプレイの観察および記録(写真撮影)を行った。それらの観察データを以下の点から整理・記述した。
1)教室内のディスプレイの内容の表示(写真および筆記録)と内容の分類
2)各ディスプレイの内容・利用され方についての一時的解釈・コメント
3)可能な場合は、担任教師にインタヴューを行い、各ディスプレイを置くにいたった経緯やそれを置く教育的な意図についての解説を記録した。
研究(3)「原風景の中の教室環境の構造」
大学生を対象として(約800名)、児童期の思い出として記憶に残る学校の風景(特に教室内の光景)を描画状に描いてもらい、さらに表出した描画について想いだすエピソードや、特にディスプレイについての連想を自由記述してもらった。現在、自由記述内容について、感情評価語の構造などについて分析を行っている。
上記の研究(1)(3)のデータ収集により、まず小学校の教室内に夥しいディスプレイが存在することが確認され、一次分析によって、1)これらのディスプレイがいくつかのカテゴリーに分類され得ること(例えば、生徒の作品の展示、クラスの目標、約束事など)、2)各カテゴリーには豊富なバリエーションと共に共通性がうかがえること、3)学校の規模とディスプレイの画一化との間に関連が見られる、といった仮説が得られた。
今後は、ディスプレイの内容分析、ディスプレイの空間構造の分析、表象された教室風景についての記述内容の分析、といった点について、質的な分析および多変量解析の手法を併用しながら、記号論的な解釈と共に一般性の高いデータ解析をも工夫していきたい。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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