1、石川県における明治期社会事業施設 小野太三郎による小野慈善院が明治30年代に入って混乱の度を増し、地元世論や県当局がその改善に努力したこと、および横山源之助らによって中央での社会事業近代化の動向が紹介され、欧米社会事業施設経営にならった改革が試みられたが、創設者小野太三郎の頑迷によって妨げられたことを解明した。 2、貧困における日露戦争の意味 東京における明治期社会事業施設の1つとしての東京廃兵院について調査し、あわせて内務省の廃兵対策の展開を、東京、埼玉、福島について解明した。 3、貧困対策の1つとしての救世軍の意義と思想 明治期の東京における先駆的貧困救済として救世軍をとりあげ、とくに山室軍平の思想や活動について解明した。
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