本年度は、一昨年度実施した中学2年生を対象にした調査の結果、昨年度の調査結果の分析をふまえ、子どものストレスおよびストレッサー、そして学校適応傾向や受容者の有無、いじめ経験の有無を含む調査票を作成した。 この調査票は、子どもの潜在的なストレス症状を測定することにより、様々な問題行動の予測、予防に役立てるために用いることを想定している。原因分析のために用いる研究用の調査票ではなく、学校現場で日常的に用い、対策を立てていく際に活用することを想定しているとから、A4板で頁以内に収めることとし、調査票配布から回収までの実施時間も10〜15分以内をめどにした。 現在、この調差票を継続的に用いて、どのような分析が可能であるのか、それに応じてどのような対策がとれるかを検討するための共同研究を開始するための準備を行っているところである。 また、昨今の少年犯罪の発生により、ますます「心の教育」の重要性が高まっているが、そうした教育のための基礎資料を収集する「心のカルテ」、「心のチェックリスト」としての活用法を探っていくとともに、活用のためのマニュアルの作成も計画している。
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