本研究は、子どもの問題行動等の背景要因としてのストレスに着目し、ストレッサーや問題行動等との関連を実証的に検討しようとするものである。以下、年度別に活動状況を記す。 初年度の活動は、質問紙調査票の作成と実施が主たるものであった。先行研究をふまえ、ストレスやストレッサー、問題行動等の尺度を作成するため、予備的項目を多く含む調査票を作成した。そして、首都圏内の中学校の協力を得て、調査を完了した。 2年度の活動は、調査データの分析が主たるものであった。調査データに基づいて尺度を構成する項目を選び出し、ストレスやストレッサー、問題行動等の尺度を作成した。そして、各尺度間の関連等を検討した。 3年度は、それらの分析をふまえ、より簡便な形でストレス・ストレッサー・問題行動等を把握するための質問紙調査票の作成にあたった。実施時間を10〜15分以内に抑えることで、各学校での実施が容易になるよう配慮した。 この報告書には、そうした活動の成果を最小限にまとめた形で掲げた。今後、新しい調査票を用いてデータを収集するとともに、それを学校現場での指導に役立てるためのノウハウを蓄積していく予定である。
|