研究課題
基盤研究(C)
1、研究の経過2.本年度は、以下のようなテーマで、7回の研究会を開いた。毎回、テーマと関係のある教育批判の内容とかかわりながら論議をすすめた。第1回 戦後の教育裁判の、時代による争点の変化第2回 学校の管理体制と教師の法的責任第3回 学校事故裁判を見る視覚第4回 「公文書情報公開制度と教育情報の公開第5回 今日における子どもの権利論の教育哲学的な基礎について第6回 「戸塚ヨットスクール」裁判の社会的な背景第7回 今後の研究の方向について2、研究の評価上記の研究会での討議を通して、「子どもの権利についての認識」、。「父母の教育への参加の権利についての認識」、「子どもと教師の関係のとらえ方」、「教育の専門性と自律性についての判断」などの点で、それぞれの教育判例によってかなりの違いがあることが洗いだされてきた。また、時代の変化にともなう社会一般の教育についての考え方の変化が、裁判官の判断に一定の影響を及ぼしていることもわかってきた。今後は、裁判官による教育学的な知見の違いが教育裁判の判断に及ぼす影響、及び、教育問題についての国民の要求の変化(時代の変化)が裁判官の判断に及ぼす影響について、個々の判例に即して具体的に検討をしていく。