(1)内外の図書館を中心に『世界図絵』等コメニウス関係文献の所蔵調査を行った。95年度は、筑波大学、広島大学、新潟大学等の図書館で調査した。95年9月にチェコ共和国で開催された「第20回コメニウス研究国際会議」に参加したが、その際の調査では数多くの異版本に接することができた。チェコ共和国では、プラハのチェコ科学アカデミー哲学研究所、コメニウス博物館、教育図書館、国立博物館等でコメニウス関係文献を閲覧し、コメニウスにゆかりのあるニヴニッツェ、ウヘルスキー・ブロト、プシェロフ、フルネック等の博物館や記念館でも文献の複写をした。 (2)『世界図絵』の1719年版について詳しく分析し、95年8月に東京都立大学で開催された日本教育学会第54回大会において、「『世界図絵』の第II部に関する一考察」と題して発表した。その発表原稿を加筆修正して、『追手門学院大学人間学部紀要』に「コメニウス『世界図絵』の第II部における諸問題」という表題で報告した。 (3)「今なぜコメニウス研究か」という主題で『授業研究21』(明治図書)に発表した。 (4)ミネルヴァ書房から1988年に翻訳出版した『世界図絵』を改訳し、平凡社から出版した。 (5)図像学に関する文献を入手し、検討した。
|