昨年七月に関係史料の検索と採集を効率的に行うため携帯可能なパーソナル・コンピューターを購入した。 その後、東大史料編纂所および九州大学国史研究室、佐賀県立図書館などに出張し、主として鎌倉時代の九州関係禅僧の語録史料の一部を調査し、関係史料一点ごとの簡単な史料カードを作成した。次に学生を雇用し、これらのカードを基にコンピューターに入力しデータ化した。これらの作業を通じて鎌倉時代の対外交流と禅宗との深い結びつきを確認するとともに、いくつかの新たな史料を得ることもできた。それらの本格的な分析については、同様の作業を時間的、空間的に拡大して一層進める必要があり、今後の課題となる。
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