以下前年度に引続いての研究概要である。 1.岩倉使節団の報告書、久米邦武編修『特命全権大使米欧回覧実記』には、 (1)明治11年刊行本(全100巻・5編5冊) (2)太政官提出(明治9年か)の浄書本、15冊、京都府総合資料館蔵) (3)上記(2)に久米が増補を加えたもの、東京・久米美術館蔵、但し、前半8冊のみ)の3種類がある。 2.本年度は上記(1)(2)(3)を比較し、 (イ)(1)の前半部分と(3)を校合し、その異同を点検した。 (ロ)(1)の後半部分と(2)を校合し、その異同を点検した。 (ハ)以上の(イ)(ロ)の点検でなお不十分なところもあり、これについては来年度継続し、調査・研究する。 久米邦武に関する展示の際の2種類のカタログを増補改訂・再編集して「歴史家久米邦武』を久米美術館から刊行した。
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