研究概要 |
今年は,この助成金のおかげで,毎月1,2回東京に行くことができ,洋学史研究会-青山学院大学史学研究室(片桐一男教授)-や,日本比較文学会,日本仏学史学会などに出席した。そこで口頭発表した内容をもとにして,洋学史研究の中間報告として,『将軍を載く立憲君主制-西周助・津田真一郎の国家構想-』『明六社の急進思想-箕作麟祥とフランス法学-』の2本の論文をまとめてみた。(本年6月発表予定) また,昨年は日清戦争終結・F関条約から100年に当たる年であった。この勝利によって日本は,明治維新依頼の国民的課題であった独立の保持を自力で達成することができた。欧米列強との対等性は基本的に獲得され,総じてわが国の国際的地位は向上したのである。そんなわけで,日清講和から100年目にあたる昨年,『東アジアと明治日本-「蹇蹇録」の戦略的思考に学ぶ-』『続・東アジアと明治日本-日清戦争とは何だったのか-』に,日清戦争に対する自分の歴史認識をまとめてみた。
|