:研究目的 研究地域は、全国的に見て既に幕末から西洋化・近代化が進んだ地域であった。そこで、「近代化遺産」資料を3ケ年計画で基本調査を行い、そのうえで関連資料を全国に求めてゆこうとするものである。調査対象は、(1)広義の建築物(公共物民間の住宅・工場・倉庫)(2)土木施設(橋梁・トンネル・上下水道・護岸・港湾施設・ドック・灯台・瓦斯施設・軍事施設)であった。 研究実施経過と成果 基本調査(資料所在分布調査)の第2年次である平成8年度は、前年度に続き野外調査を実施し、横須賀市内の「近代化遺産」分布調査を概観できるところまで終了した(但し防衛施設庁管理下資料は除く)。その結果、年度末までに575件の所在を確認し、更に数十件の要調査物件を調べ上げた。現在判明したものを全体に評価したところ、単に数量の多いだけではなく、日本の近代化初頭に位置する質的に高いものと、明治・大正・昭和各期の高度なレベルの技術が集中して注がれた特性が窺われた。これらの点は、この地域調査を日本全国の中でも近代化遺産の指標とするに充分なものである。 また、機械類の保護等も課題であることは、前年度も指摘したが、1865年オランダ製造の稼働中のスチームハンマーを確認し、関係部局への保護を依頼した。
|