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1996 年度 実績報告書

中国古代の画像に現れた生活風俗資料の集大成

研究課題

研究課題/領域番号 07610369
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東海大学

研究代表者

渡部 武  東海大学, 文学部, 教授 (70167188)

キーワード漢代画像 / 画像石 / 画像磚 / 図像学 / 中国古代社会史 / 中国古代神話 / 厚葬 / 中国古代壁画
研究概要

中国古代、ことに漢代には儒教の「孝」の倫理道徳を称揚するため、死者の埋葬に莫大な経費をかける「厚葬」の風習が流行した。当時の人々の間で考えられていた宇宙は、最大層に天帝と諸神がいる天上世界、ついで崑崙山が聳え西王母などがいる仙人世界、その下に地上の人々が暮らす人間世界、そして最下層に祠主(墓主)のいる地下の鬼魂世界の四層構造からなっており、その配置は上下尊卑観念の原則に依拠していた。そして死者の霊魂は仙界に到達するのが、最上の理想と考えられていた。漢代の多くの画像墓や壁画墓あるいは付属建築物の祠堂には、このような世界観を如実に反映した図像配置がなされていた。ことに地上の人間世界には、昇仙途上の墓主と、墓主を接待する子孫の様子(いわゆる「車馬行列図」と「拝礼図」)が描かれ、ここに当時の人々の生活風俗場面がしばしば描き添えられた。
平成8年度は、主として生活風俗画像の中の農耕生活場面を整理した。素材は四川・雲南・広東・広西などの西南中国地方から出土する、画像磚・画像石・農耕模型(陂塘稲田模型)などで、これらを精密に分析することによって、漢代の西南中国地方の稲作技術を明らかにすることができた。そして、その成果を1996年8月に中国広州で開催された、中国秦漢史研究会第7回年会及国際学術討論会で報告した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 渡部武: "関於漢代陂塘稲田模型的再考察" 秦漢史論叢. 7. 1-4 (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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