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1995 年度 実績報告書

安房における海蝕洞穴遺跡の調査と古環境の復元

研究課題

研究課題/領域番号 07610401
研究種目

一般研究(C)

研究機関千葉大学

研究代表者

岡本 東三  千葉大学, 文学部, 助教授 (00000498)

キーワード安房 / 海食洞穴 / 舟葬墓 / 古墳時代 / 海人族
研究概要

1995年分科学研究費を受け、千葉大学考古学研究室では春(4月27日〜5月8日)・秋(9月1日〜20日)の2回に渡って大寺山洞穴の継続調査を行った。これまでの調査の結果、海蝕洞穴を墓域とした古墳時代の舟葬墓であることが判明した。
大寺山洞穴は、館山市沼字大和田東にあり、安房の大寺と称される総持院境内裏山に所在する。小丘稜の西側斜面の海食崖に形成された3つの洞穴は第1洞から第3洞に向かって標高が下がっており、第1洞と第2洞は3m、第2洞と第3洞は1.5mの比較差がある。また、各洞穴とも開口部から内部に向かってわずかに下降している。
[第1洞] 開口部は幅5.5m・高さ4m、中央部で幅6m・高さ2.7m、奥行きは29mを測る。中央部で若干狭小になるが、奥部で再び広くなる。再奥部に地上への狭い通路があるが、これは戦時中に防空壕として利用された際の抜け穴として掘削されたものである。古墳時代の舟葬墓はこの洞穴で検出した。
[第2洞] 測量調査中に新たに発見した洞穴で、土砂や磔が厚く堆積しており、正確な規模・形態は不明である。現状で開口部の幅5m・奥行きは確認できないが第1洞と同規模であろう。遺物は縄文時代中期・後期の土器が出土する。
[第3洞]開口部は幅6m・高さ4m・奥行き9.3mまで確認したが、さらに空洞が続いている。上層には一部古墳時代の遺物が堆積していたが、縄文時代の包含層が主体となる。
なお、経費の1部は分担者となっている総合研究A『日本の洞穴遺跡の構造論的研究』(代表者麻生 優)を使用した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 岡本東三 他: "千葉県大寺山洞穴の" シンポジューム『洞穴遺跡の諸問題』発表要旨. 15-17 (1996)

  • [文献書誌] 岡本東三 他: "安房大寺山洞穴の舟葬墓" 日本考古学協会総会発表要旨. (発表予定). (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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