• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1995 年度 実績報告書

格助詞体系の歴史についての文献・方言対照的方法による研究

研究課題

研究課題/領域番号 07610417
研究種目

一般研究(C)

研究機関東北大学

研究代表者

小林 隆  東北大学, 文学部, 助教授 (00161993)

キーワード格助詞 / 国語史 / 文法史 / 方言 / 『方言文法全国地図』 / サ / 東北方言 / 九州方言
研究概要

文献国語史上、これまで記述されてきた格助詞の歴史を概観し、文献国語史の立場から見て有効な文法論的・語彙論的観点を抽出した。同時に、従来の各地の方言記述や『方言文法全国地図』の当該項目から、方言学上、格助詞の歴史にとって必要な観点を整理した。これらの作業により、格助詞の歴史の考察には、
(1)意味・用法とともに形態の類似性からも格助詞相互の交渉を考える必要があること
(2)格助詞のみでなく係助詞や接尾語など他の付属語とのつながりも考慮に入れるべきであること
(3)位相・文体的な特徴にも留意し、特に日常的なレベルの実態を明らかにすべきこと
(4)中央語の歴史が方言にどう反映されているかを明らかにするとともに、方言の歴史的解釈から中央語の歴史を見直せる可能性のあること
(5)方言学的な考察にはいまだ文献国語史的な考察の観点が十分取り込まれておらず、文献国語史的な考察はさらに現代語文法の分析から学ぶべき点が多いこと
等の知見が得られた。これらの知見に基づいて、方言調査項目の構築と調査票の作成を進めつつある。
ところで、調査項目は格助詞の全体に及ぶ予定であるが、それぞれの格助詞について、係助詞や接尾語など他の付属語との関連も考慮に入れ、かつ、文体的な差異にも配慮したため、膨大なものになる見通しである。したがって、「が・の」格、「を」格、「に・へ」格という主要な格助詞のグループ(小体系)に範囲をしぼる必要を感じた。そこで、まず、「に・へ」格に焦点をしぼり、調査票を作成し東北地方の調査を実施した。結果として、東北方言のサ類の用法と格助詞体系上の位置は、九州方言のそれとは大きく異なることが明らかになった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 小林隆: "九州方言における方向を表す「サ」の類の用法と歴史" 柴田武喜寿記念論文集. 1. 14 (1996)

URL: 

公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi