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1996 年度 実績報告書

中世往生伝全体像の究明と文学史上の位置付けに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07610432
研究種目

基盤研究(C)

研究機関いわき明星大学

研究代表者

田嶋 一夫  いわき明星大学, 人文学部, 教授 (70044724)

キーワード往生伝 / 唱導 / 中世往生伝 / 近世往生伝 / 『普通唱導集』 / 『三国往生伝』 / 僧伝
研究概要

前年度に引続き、次の2点を中心に研究を推進した。
(1)往生伝関係資料の調査・研究
(2)『三国往生伝』その他の中世往生伝の研究
(1)の往生伝関係資料の調査・研究では、中世往生伝との関わりから、解明が必要な近世往生伝を数点調査した。特に『唐土往生伝』(寛文5年刊本・内閣文庫及び飯田市立図書館蔵)については、資料の翻刻を手始めに具体的な内容の解明と分析を開始した。
(2)の『三国往生伝』その他の中世往生伝の研究については、『三国往生伝』を所載している『普通唱導集』について、その形態と内容、編集目的等の基礎的な分析を行い、『三国往生伝』が唱導の資料集として採録されていることを明らかにした。つまり往生譚は唱導に際してのタネ本の役割を果たしていることになる。それは同時に仏教における唱導と往生伝の関係を明らかにしたことでもある。
次に『三国往生伝』の依拠資料の分析、主として「震旦往生人」の部と中国における往生伝・僧伝との関係を分析した。『往生浄土瑞応冊伝』に依拠していることがほぼ明らかである。しかし具体的な依拠の方法、依拠の基準や表現の問題は、今後の課題である。
往生伝と考える作品の調査・発掘の研究、個々の作品の基礎的な研究を積み上げることによって文学史上への位置付けにアプローチしたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 田嶋一夫: "『三国往生伝』考-『普通唱導集』内の位置" 今成元昭編『仏教文学の構想』,新典社刊. 226-242 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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