研究概要 |
チョーサー(Geoffrey Chaucer)の『トロイラスとクリセイダ』諸刊本のデータ入力を行い、その共通点・相違点について対照的に整理するという研究計画に基づき、本研究課題を実践した。この整理のためにパソコンを利用し、下記の手順で研究を進めた。 (1)Troilus and CriseydeのRoot版(The Book of Troilus and Criseyde (Princeton:Princeton UP,1926)),Robinson版 (The Works of Geoffrey Chaucer(Boston:Houghton Mifflin,1957)),Benson版 (The Riverside Chaucer (Boston:Houghton Mifflin,1987)),Windeatt版 (Troilus and Criseyde:A new edition of 'The Book of Troilus' (London & New York:Longman,1984))という4つのテクストデータを比較分析するために、各編集テクストの入力が終了した。それぞれのテクストが容易に比較できるようにパソコンでテキスト処理をした。つまり、4つのテクストの顕著な特徴をパソコンによって包括的に把握することを可能にするために、まず各行が対応しているテクストを作成し、そのテクスト比較プログラムを開発した。 4種のテクストを行単位で出力し、一目で単語が共通するところと違うところが把握できるような最終的な一覧表は、平成八年度に作成する予定である。
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