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1997 年度 実績報告書

アイスキュロスの比喩の方法、アリストテレスの理論を応用しての文体研究

研究課題

研究課題/領域番号 07610530
研究機関順天堂大学

研究代表者

池田 黎太郎  順天堂大学, 医学部, 教授 (80053106)

キーワード比喩 / 隠喩 / 直喩 / アリストテレス / 修辞学 / アイスキュロス / 悲劇 / 文体論
研究概要

比喩はアリストテレス以来の研究の伝統を持ち、文体研究の基本的な問題である。しかしmetaphorとsimileの訳語が「比喩、隠喩、直喩」など一定していないことでも分かるように、比喩そのものの定義が明確にされていないのが現状である。筆者はこの研究を始めるに際してアリストテレスの比喩の定義をまず確定して、その定義に従ってアイスキュロスの悲劇を取り上げ、その作品の中で使用されている比喩の例を逐一分析した。その分析の方法はアイスキュロスの「小伝」に記されている文体論に注目して、その理論が彼の作品の中でどのように実証できるかを検討するのである。
研究実績としては、アリストテレスの「修辞学」についての論文をこの研究の目的に合わせて書き改めて、そこに述べられている文体の理論を簡潔な形式で提示した。次にアイスキュロスの悲劇の中に用いられている比喩の実例を全て拾い上げ、この文体に関する理論が適用できるかどうかをそれぞれの例にあてはめて検討した。その結果を「アイスキュロスの文体と比喩、‐‐‐アリストテレスの理論をめぐって」「救いを求める女たちの比喩の方法」「ペルサイの比喩の方法」「プロメ-テウスの比喩の方法」「テ-バイを攻める七人の将軍の比喩の方法」という研究にまとめ、それらを章ごとに分けて報告書の形にまとめた。
アイスキュロスの悲劇には上記の作品の他に「オレステイア」として知られている三部作がある。今回は全作品を分析するには至らなかったが、カードだけは作成することが出来たのでこの結論に基づき残りの作品も含めて比喩の全用例を提示し、複合語の研究も併せて行いたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 池田黎太郎: "アイスキュロス「縛られたプロメ-テウス」の比喩の用法" エポス. 第16号. 120-132 (1996)

  • [文献書誌] 池田黎太郎: "アイスキュロス「テ-バイを攻める七人の将軍」の比喩の方法" エポス. 第17号(印刷中). (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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