• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1996 年度 実績報告書

移行経済諸国の分配と経済発展の相互関係

研究課題

研究課題/領域番号 07630007
研究機関横浜国立大学

研究代表者

中村 靖  横浜国立大学, 経済学部, 助教授 (60189066)

キーワード移行経済 / 国民経済計算 / SNA / SAM / 乗数分析 / I-O表 / 構造パス分析
研究概要

1.成果
(1)日本、沖縄県、英国、米国、ロシアのSAM作成を通じ、国民経済計算(SNA)統計の利用方法、データ不足への対処方法、分析目的に応じたSAMのデザイン方法について知識を蓄積した。
(2)不整合なデータから作成したSAMの各勘定の収支を一致させるために必要となるマトリクス・バランシング手法についてサーベイし、各手法をテストした。結果として、各勘定の収支均等を制約条件として原データからの乖離率の2乗和を最小化する最適化問題を解くという手法がSAM作成に適していることがわかった。
(3)SAMの乗数分析手法を実際に応用し、従来の産業連関連表による乗数分析との違いをあきらかにした。とくに構造パス分析については、分析用ソフトウェアを新規に作成、実用化した。
2.今後の課題
(1)ロシア経済SAMの作成、分析は、統計データの問題により最終的な成果は得られなかった。しかし、ロシア経済統計について理解を深めることができ、今後のロシア経済SAM作成の手掛かりを得た。
(2)SAMの発展形態である計算可能一般均衡(CGE)モデルの作成を開始することを予定していたが、SAMの作成、分析(特に分析用ソフトの作成)に予想以上の時間がかかり、この方向へ前進することができなかった。しかし、本研究により、CGEモデルに必要なデータ面についての基礎は固まった。今後ロシアSAMとロシアCGEモデルの作成に本格的に取りかかる。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 中村靖: "SAMによる乗数分析とパス分析" 横浜国立大学経済学部貿易文献資料センターDPシリーズ. 96・6. 1-28 (1996)

  • [文献書誌] 中村靖: "Social Accounting Matrixの作成とマトリクス:バランシング手法" エコノミア. 48・3. (1996)

  • [文献書誌] 中村靖: "体制転換と銀行部門" スラブ・ユーラシアの変動平成7年度冬期研究報告会報告集. 173-193 (1996)

  • [文献書誌] 中村靖: "ソ連社会主義体制と環境問題" ロシア・ユーラシア経済調査資料. 770. 2-19 (1996)

  • [文献書誌] 中村靖: "書評「ロシア経済・経営システム研究」" アジア経済. 38・2. 73-76 (1997)

  • [文献書誌] 中村靖: "現代の経済政策" 有斐閣, 342 (1996)

URL: 

公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi