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1995 年度 実績報告書

日本の製造業におけるマークアップの循環性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07630011
研究種目

一般研究(C)

研究機関京都大学

研究代表者

有賀 健  京都大学, 経済研究所, 教授 (60159506)

研究分担者 大日 康史  大阪市立大学, 経済学部, 助教授 (60223757)
キーワードマークアップ / 景気循環 / 寡占企業り行動 / 流動性制約
研究概要

本研究ではマークアップの景気に対する反応を産業別に推定し、さらに景気の伴う変動の原因を探ることが目的である。研究は大きく分けて3段階からなる。第一段階では、製造業の二桁分類に従い、トランスログ型の生産関数を直接推定し、それに基づき、短期の限界費用関数を推定する。第二段階では、限界費用関数と価格データよりマークアップ率を推定し、その景気循環との連動を調べる。第三段階では、既存のマークアップ変動の理論に関る主要変数、特に市場の寡占度(集中度)、顧客の固定性、及び輸入商品との競合に関る様々な代理変数と、我々の仮説である資金需要逼迫度の代理変数を組み合わせ、理論の検定をおこなう。
本年度の主要な研究成果は以下のとおりである。第一に、マークアップ変動について、米国経済をサンプルとする多くの既存研究と異なり、日本の製造業においては、概して統計的に有意で規模も大きい景気との順循環性が得られた。第二に、マークアップ変動と市場集中度には、緩い負の相関が見られるが、その規模は小さく、最も集中度の高い産業でも順循環性が見られる。また、マークアップに関しては、様々な代替的な仮定、利用する変数の組み合わせで、多くの推定値を得て、景気変動との連関について頑健な結果を得るべく心掛けた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 有賀健: "製造・流通各段階におけるマークアップの循環性に関する研究" フィナンシアル・レヴュ-. 38. 91-126 (1996)

  • [文献書誌] 有賀健: "日本における価格硬直性の実証研究-ミクロモデルからのマクロ的インプリケーション" 日本経済研究. 30. 51-71 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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