研究概要 |
1.人口,生産額,民間資本ストック,社会資本ストックのデータを都市圏ベースに変換した. 2.都市圏人口の分布を計算し,それをアメリカの都市規模分布と比較した.また,80年代における都市圏人口の増加を計算し,福岡,仙台等のブロック中枢都市の人口増加率が大きいことを示した. 3.都市圏ベースのデータを用いて都市における生産関数を推定し,集積の経済の大きさに関する推定値を得た. 4.社会資本を導入した生産関数を推定したが,社会資本の生産性はマイナスであるか,プラスであっても大きくないという結果を得た. 5.都市圏別の地価総額データを作成した. 6.推定された都市生産関数から集積の経済に対するピグ-補助金の総額を算定し,それを各都市圏の地価総額と比較した.最適都市規模に関するヘンリー・ジョージ定理によれば,地価総額がピグ-補助金の総額に比べて大きくなっているばあいには,都市規模が過大になっている.東京への一極集中によって東京圏が過大になっているのではないかという仮説を検討したが,東京圏における地価総額とピグ-補助金の比率が他の都市圏より有意に大きいという結論が得られなかった.
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