平成7年度の当初計画では、全体的な構想を練るための文献の収集からスタートして、企業へのヒヤリング調査とアンケートの作成・発送・回収・集計までを行うことになっていた。現在までの経過については、5月に大学の中央図書館およびジェトロ大阪本部を中心に参考資料を調査することから始め、その後、アンケートの内容を練るため、(1)海外部品調達の動機、(2)海外調達部品の種類、(3)海外調達先地域、(4)海外部品調達の問題点、(5)既存国内部品調達先との関係、(6)その他について企業へのヒヤリングを実施し、平行してアンケートの具体的な質問事項を作成していった。 予定通り11月中旬にアンケートを513社に発送し、12月中旬に回収の見通しであったが、一部企業からの回収に遅れが生じて、結局、平成8年1月中旬までに204社からアンケートを回収することができた。現在は回収したアンケートの回答をコンピュータに入力し、質問ごとの回答選択肢の頻度をはじめ、その他の統計的諸事項についての集計を行っている段階である。 全体的な調査の進捗度としては予定通りに進行しているが、次年度は部品メーカーを中心にヒヤリングを行い、問題点のミクロ的な把握の充実を計る予定である。 因みに、現時点ではアンケートの統計的な集計はまだできていないが、今までに行ってきたヒヤリング調査では、企業の系列や馴れ合い的な部品の購入習慣は見事に崩れつつあり、ほとんどの企業が「世界最適調達」を目指してその土台作りをしていることがよく分かった。そのような企業に部品を納入してきた部品メーカーに対する調査が次年度の狙いである。
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