研究課題/領域番号 |
07630104
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
奥村 悳一 横浜国立大学, 経営学部, 教授 (00017815)
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研究分担者 |
三戸 浩 横浜国立大学, 経営学部, 助教授 (50181938)
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キーワード | 経営理念 / 経営理念の階層性 / 経営理念の領域性 / 経営システム / 経営理念の刷新 / 経営の国際開発理念 / 社会理念と社会価値 / 国際開発と社会開発 |
研究概要 |
1.論文「経営理念と経営システム」の刊行 「変革期における経営理念の刷新」についてアンケート調査を行った(8年度に1部上場会社445社)が、9年度ではこの調査結果を整理し、最近の理論的傾向を調査し、また論文「経営理念と経営システム」をまとめ発刊した。この論文では、経営理念を有効にするための工夫すなわち階層性(経営理念-長期方針-年度方針一部方針-個人目標)が現実に見られること、また経営領域ごとの重要な価値観すなわち領域性(例えば、豊かさを担う責任、公正、個性尊重、グローバル・ローカリゼーション)が整えられていることを、明らかにした。 2.「国際開発」に関する調査全般(平成7〜9年度)の結果の整理 これまでに調査した結果とこれまでに理論的体系を試みた論文を整理し、当初の調査の意図が達成されたことを確認した。すなわち、本学で「大学院国際開発研究科」が設置されたことに伴い、経営の立場からの国際開発に対するアプローチが求められているところから、経営の国際的社会開発、経営の国際的インフラストラクチャー開発、および経営の国際的事業開発についての調査は、十分意義のある結果をもたらしたものと確信している。 3.経営理念と経営システムに関する理論的研究-今後の展開 経営理念という企業の価値観を展開することは、低迷する経済状況と不活発な企業活動のもとでは、不可欠である。今後は、「経営理念とガバナンス(統治)」の形で経営理念を創設する経営者の統治能力を問いながら、また「経営理念とリーダーシップ」の形でリーダーシップのある経営者の価値展開を求めながら、研究を深め、国内はもとより、国際開発や国際協力の領域で、有効で実のある経営活動の展開を示唆していきたい。
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