研究分担者 |
松田 茂樹 千葉大学, 理学部, 助手 (90272301)
西田 康二 千葉大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (60228187)
北詰 正顕 千葉大学, 理学部, 助教授 (60204898)
高木 亮一 千葉大学, 理学部, 教授 (00015562)
越谷 重夫 千葉大学, 理学部, 教授 (30125926)
|
研究概要 |
群構造と表現を中心テーマとして、それに関連する有限群論、整数論、代数幾何学、表現論、幾何学などを含めた総合的な研究を目的とした。また副次的に、この研究を夫々上記分野に反映させ、新しい視野での研究の発展も計った。この目的に応じて、分担者の間でグループを作り、共同して、資料の収集、国内の研究者との打ち合せなどを行い、研究を進めた。又、研究代表者及び分担者によるテキストの輪講、論文の紹介も定期的に行い、解明すべき問題の把握につとめた。更に、ここで得られた知識と手法を応用して、各分担者は夫々の専門分野での新しい研究の契機と以下に述べる成果を得た。また、発表された論文には必ずしも課題とは直結しないものもあるが、それらの基礎は本研究によって得られたものである。 課題に関連した研究としては、irrational valuesのclassを1つ含むsharp characters に関する性質を考察した。その本質的な部分は、与えられた代数的整数βに対する正規表現の展開がreducedであるとき、E.Lucas(1891)の組合せ論的結果を駆使することにより、βをある特別な代数的共役元で置き換えることにある。これにより表現の固有値がきれいに記述されcharactersの値が決定された。この結果は、研究代表者である野澤とD.Alvisとの共同研究の成果である。また、この応用の1つとして、Cameron-Kiyotaの基本定理の簡単な別証明が得られた。さらに、rational valuesだけからなるrank 3のL-sharp pairsの分類にも着手し、L={-1,1,2},{-1,0,2}の場合についていくつかの結果を得た。どちらの場合も、群Gが丁度2つのnon-trivial G-orbitsをもち、Gの各orbitsへの制限がdoubly transitiveとなることがわかった。これをもとに、Gの位数と各orbitsの元の個数に関するいくつかの関係式を与えた。現時点では、まだ群を完全に決定するに至っていないが、研究分担者との協力による計算機計算の結果、1000の以下の位数の群では存在しないことが確認されており、今後の成果が大いに期待されるところである。
|