研究課題/領域番号 |
07640024
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
大石 彰 横浜国立大学, 教育学部, 助教授 (60112166)
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研究分担者 |
野間 淳 横浜国立大学, 教育学部, 助手 (90262401)
西村 尚史 横浜国立大学, 教育学部, 助教授 (80189307)
秋葉 繁夫 横浜国立大学, 教育学部, 助教授 (80017954)
根上 生也 横浜国立大学, 教育学部, 助教授 (40164652)
前田 正男 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (00016164)
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キーワード | ネーター局所環 / コーエン・マコーレー加群 / ゴレンスタイン環 / ヒルベルト関数 / 次数付き環 / 特異点 |
研究概要 |
可換環の研究は、基本的に、可換環自身の内在的性質の研究(イデアル論など)と、可換環上の加群の研究に分かれ、かつそれら両者の関わり合いを調べることが重要である。特に、コーエン・マコーレー環上のコーエン・マコーレー加群がこのような理論の自然な枠組みを与える。これは可換環論だけでなく、代数幾何学、特異点理論、環の表現論などのような分野にとっても重要であり、各方面から活発な研究がなされている。本研究では、特に、極大にコーエン・マコーレー加群(以下MCM加群と略す)について、それらを双対性の観点から研究した。任意のMCM加群には、その(標準加群に関する)双対MCM加群が対応し、双対定理が成り立つ。ここでは、特に、自己双対的、即ち自分自身の双対と同型であるようなMCM加群について研究した。 1.与えられたMCM加群とその双対MCM加群の数値不変量などの基本的な関係について調べた。 2.任意のMCM加群が自己双対的であるような特異点は、一般的に超曲面になることを示し、次元が低い場合に、このような特異点の特徴づけを与えた。 3.アウスランダー加群と呼ぶ特殊な自己双対的MCM加群の類を導入し、それらと局所環の余次元2のゴレンスタイン・イデアルの偶連関類との間に一対一の関係(ラオ対応)が成り立つことを示した。 4.MCM加群の理論を完全交叉の問題に応用した。特に、6次元以上の超曲面の孤立特異点に余次元2のゴレンスタイン・イデアルは完全交叉であることを示した。 5.更に、特異点の構造について、可換環論の立場からのより詳しい研究を行うために、ヒルベルト関数を用いたイデアルの種数と言う不変量を導入して研究した。
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