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1995 年度 実績報告書

複素多様体上のエルミート幾何の展開

研究課題

研究課題/領域番号 07640149
研究種目

一般研究(C)

研究機関一関工業高等専門学校

研究代表者

松尾 幸二  一関工業高等専門学校, 一般教科, 助教授 (80238972)

キーワードエルミート多様体 / 局所共形エルミート平坦 / 正規概接触リーマン多様体 / リーマン直積 / 佐々木多様体 / 剣持多様体
研究概要

今年度の研究計画の中心は、コンパクトで局所共形エルミート平坦なエルミート多様体の具体的な構成であった。その方法の1つにあげた2つの概接触リーマン多様体のリーマン直積により、コンパクトではないが具体例を構成できたのでその報告をする。
森本氏は2つの概接触多様体の直積多様体上に概複素構造を定義し、この概複素構造が可積分であるための必要十分条件は2つの概接触多様体が共に正規であることを証明した。また、2つの概接触リーマン多様体のリーマン直積計量は森本氏の概複素構造と適合する。したがって、2つの正規な概接触リーマン多様体のリーマン直積多様体は1つのエルミート多様体である。
コンパクトな正規概接触リーマン多様体の具体例として奇数次元の球面(佐々木多様体)がある。よって、2つの奇数次元球面の直積(Calabi‐Eckmann多様体)に局所共形エルミート平坦な構造が入るかどうかに興味をもつが、上の方法では入らないことが分かった。但し、奇数次元球面と円との直積(Hopf多様体)には上の方法で局所共形ケーラー平坦な構造が入る。
コンパクトでない正規概接触リーマン多様体の具体例としては剣持多様体がある。2つの剣持多様体のリーマン直積はエルミート平坦な構造をもつことが分かった。また、佐々木多様体と剣持多様体のリーマン直積には局所共形ケーラー構造が入ることも分かった。特に、定曲率1の佐々木多様体(例えば、奇数次元単位球面)と定曲率-1の剣持多様体のリーマン直積には局所共形ケーラー平坦な構造が入る。剣持多様体の知られている例は直線と複素ユークリッド空間のワープ積であるが、これは定曲率-1をもつ。しかし、この場合の定曲率1の佐々木多様体とのリーマン直積計量は大域的な共形ケーラー平坦計量であることが分かる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Koji MATSUO: "On Local Conformal Hermitian‐Flatness of Hermitian Manifolds" Tokyo Journal of Mathematics.

  • [文献書誌] Koji MATSUO: "Conformally Invariant Tensors on Hermitian Manifolds" Bulletin of the Korean Mathematical Society.

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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