研究概要 |
1Murakami, Martin, Deimling, Lakshimikantham-Mitchell-Mitchell等により得られたBanach空間上の常微分方程式の初期値問題の解の一意存在定理を整備して,解が一意的に存在して解が適当な意味で初期値に連続的に依存するための必要十分条件を発見した。これは常微分方程式論で知られている常微分方程式論で知られているOkamuraの定理にほぼ相当する。概要は日本数学会秋季総合分科会で発表した。詳細に関する論文は投稿中である。 2Lipschitz作用素の作る半群の新しいクラスを導入し,その基本的な性質を解明し,さらにそのひとつの生成定理を発見した。従来から知られている非線形縮小半群に関するBenilan, Takahashi, Kobayashi-kobayasi等の結果の拡張を与える。また,得られた生成定理は簡単な場合の準線形波動方程式に適用可能であることを見出した。概要は日本数学会年会で発表した。詳細に関する論文は準備中である。 3以上の結果は準線形双曲型方程式系に適用可能な非線形半群論が建設可能であることを抽象論の観点から示唆している考えられる。一方,このことは準線形双曲型方程式系に関する最近のBressanの一連の具体的な研究によっても支持されると考えられる。これらの研究が互いに影響しあってさらに発展することが期待される。 4Kohn多項式から作られるCauchy-Fanntappie積分核について研究した。またシュタルクワニヤ局在の量子化条件をLame方程式の場合に研究した。
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