研究課題/領域番号 |
07640218
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
柴 雅和 広島大学, 工学部, 教授 (70025469)
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研究分担者 |
渡辺 芳英 広島大学, 工学部, 助教授 (50127742)
佐藤 学 広島大学, 工学部, 助教授 (90178773)
岩瀬 晃盛 広島大学, 工学部, 教授 (10103079)
伊藤 雅明 広島大学, 工学部, 助教授 (10116535)
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キーワード | リーマン面 / 等角写像 / 流体力学 / モジュラス / ランキン卵 |
研究概要 |
本研究課題では1つのリーマン面を別のリーマン面に等角的に埋め込む問題とその周辺に横たわるさまざまな問題を論じることが計画された。特に、物理現象など、直接的にリーマン面論との関係の意識されることの少ない分野との関わりも将来の展開を視野に入れて考慮しようとした。 具体的な成果としては、開いたトーラス(種数1の開リーマン面)の通常のトーラスへの等角的な埋め込みとその流体力学的な意味について、新しい結果が得られた。例えば、楕円的な面の上のジューコフスキー変換が初めて調べられた。その結果は95年夏にハンブルクで開かれた国際学会で発表され、その概要はプロシ-ディングにも掲載される。 また、境界成分が唯1つの対称な開トーラスの場合には、その境界を閉トーラス上の直線分として実現することを以前に示したが、この際直線分の長さがその傾きとともにどのような変化を見せるかという問題を新たに取り上げた。この問題は、この研究課題の下で、数値的にはほぼ完全に解決され、数式処理的な扱いも相当展開された。さらにその抽象的な取り扱いが目下進行中である。 全く一般の、(もちろん種数有限の)開リーマン面についても、その閉リーマン面への等角的な埋め込みの集合の中での理想境界像の振る舞いについて、ドイツ連邦共和国ゲラルト・シュミーダー教授との、メイルなど通信による共同研究が進行中であるが、発表までにはさらに日時を要する。 自己等角写像のなす不連続群の作用をもつリーマン面の上で、従来考察されたことのなかった「領域とその上の等角計量に関する極値問題」を論じた。これについては、ロンドン数学会の雑誌における発表に続く展開が進行中である。不連続群の基本領域に関する新しい結果も得られたが、これは発表準備中であり、業績欄には挙げていない。 その他関数論に限定することのない広範な数学の分野からの補助的な情報を、代表者が分担者から得ることができたことは大きな収穫であった。またそれぞれの分担者は、この研究課題の下で新しい知見を得たが,紙幅の都合もあってその詳細は割愛する(業績欄参照)。
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