研究概要 |
研究実績は、主に離散数学を担当する加納幹雄と、主に数理論理学を担当する鈴木信行に分けてのべる。 離散数学の研究では、まずグラフの因子に関する関するものを述べたい。次にページに載せた(g,f)-因子に関する発表予定の論文の他に、奇次数因子、奇次数部分グラフ、2-連結〔k,k+1〕-因子についても研究成果を得た。これらは研究会で発表し、また論文としてまとめて投稿中である。 このほか、組合せ理論関係では奇数の等和分割に関する論文を発表した。また数理ゲームのひとつである茨大型ライフゲームも用いた紋様の生成においても、非対称紋様の生成法がひとつわかった。遺伝的アルゴリズムの研究では、凹を含む多頂点多角形に内接する少頂点多角形で面積が大きいものを見つける問題、スケルトンパズル問題などで成果を得た。なお、これら紋様の生成とか遺伝的アルゴリズムの研究では計算機の使用が不可欠であり、購入した計算機を十分に活用した。 数理論理学の研究では非古典論理における,拡張Kripke意味論について研究した。まず,構造上の性質を導入し,従来の意味論との対応を調べた。これにより,Delta演算と選言特性,存在特性との関係をKripke sheafで記述できる。応用として,これらの性質を持ち,さらに命題部分が直観主義論理と一致する論理の無限系列を構成した。また,幾つかの無限多重様相論理の統語論と意味論に関する結果を得た。他に,fwzzy部分群の理論への応用に関する結果を得た。
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