研究課題/領域番号 |
07640344
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
羽部 朝男 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90180926)
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研究分担者 |
和田 桂一 北海道大学, 情報処理教育センター, 助手 (30261358)
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キーワード | massire Black hole / galactic center / gao disk / AGN / SPH / bar / resonance / mass accretion |
研究概要 |
活動的銀河中心核の活動生は銀河中心の巨大ブラックホールにガスが流れ込むときの重力エネルギーの解放に由来するとされている。最近のHSTによる観測では、活動的銀河の中心に回転するガス円盤が観測されている。このガスは銀河中心から数kpc程度に分布していたガスが銀河中心に供給されたと考えられているが、それがどのように起こるのかは明かではない。 この研究では、銀河中心に巨大ブラックホールが存在する場合に、1kpcのスケールのガス円盤を仮定して、その進化を研究して銀河中心の巨大ブラックホールへガスが供給される可能性を明らかにする。我々は、巨大ブラックホールが弱くゆがんだバ-ポテンシャル中に存在している場合には巨大ブラックホール周辺にガス運動とバ-ポテンショルとの共鳴状態が存在する事を線形解析から明らかにした。また、その共鳴によって粒子軌道が大きくゆがむ様子を計算し、このことから、ガス円盤が不安定となってガスは巨大ブラックホールへ供給が期待されることを示した。この研究では、このような立場からガス円盤の進化をSPH法を用いて計算した。その結果、この共鳴による不安定性によってガス円盤に渦状の構造が発生し、それがバ-ポテンシャルとの相互作用によって角運動量を失い銀河中心へ集中する様子が明らかになった。この結果銀河中心の巨大ブラックホールの周りに非常に小さなガス円盤が形成されることが示された。 今年度の計算は2次元であったが来年度は3次元計算を行い、自己重力も考慮し、より詳しくガス円盤の進化について研究する予定である。
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