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1995 年度 実績報告書

多重格子法を用いた星間磁気雲の重力収縮の研究

研究課題

研究課題/領域番号 07640351
研究種目

一般研究(C)

研究機関新潟大学

研究代表者

富阪 幸治  新潟大学, 教育学部, 助教授 (70183879)

研究分担者 藤本 正行  新潟大学, 教育学部, 助教授 (00111708)
キーワード星間雲 / 星形成 / 星間磁場 / 重力収縮 / 適応型計算法
研究概要

星間雲から星への進化過程を計算機シミュレーションによって詳しく研究することを目的として、空間高解像度の多重格子法を開発し、これを用いて初期に平衡状態にあった星間雲の重力収縮過程を調べた。
星間雲の収縮は、縮まろうとする自身の重力とそれを引き留めようとする圧力、遠心力、磁気力のかねあいで決まる。これらをすべて取り入れて星間磁気雲収縮を調べることはこれまでほとんど行われていなかった。それは、密度が何桁も上昇する自己重力収縮過程において、角運動量の輸送や磁束の保存などを、正確に計算することが困難であったためである。今回、多重格子法によって高解像度の計算が可能になったことにより、2次元軸対称の条件の元でこれらを調べることができるようになった。
その結果、暴走的な収縮が起こっている途中に星に成長する部分と星間雲として残される部分の間に、角運動量の分配が起こり、星となる部分の比角運動量はそれ以外の部分のそれに比べて1/100程度まで減少することが明らかとなった。これは星の持っている角運動量が母体の星間雲のそれに比べて非常に少ないといういわゆる「星の角運動量問題」を解く手がかりを与えるものである。
なお国立天文台に平成8年1月に導入されたスーパーコンピューターシステムに適した自己重力を含む磁気流体力学方程式を解く場合の高速の並列化技法についても調べた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Tomisaka, K.: "Collapse and Fragmentation of Magnctized Cylindrical Clouds" Astrophysical Journal. 438. 226-243 (1995)

  • [文献書誌] Bregman, J. N.: "High Resolution X-ray Imaging of the Starburst Galaxy M82" Astrophysical Journal. 439. 155-162 (1995)

  • [文献書誌] Tomisaka, K.: "Collapse and Fragmentation of Magnetized Cylindrial Clouds. II. Simulation with Nested Grid Scheme" Astrophysical Journal. (印刷中). (1996)

  • [文献書誌] Fujimoto, M. Y.: "On Population III stars as Gravitational Microlensing Objects in the Galactic Halo" Astrophysical Journal. 444. 175-182 (1995)

  • [文献書誌] Fujimoto, M. Y.: "The Structure and Evolution of an Accreting Flow Interacting with the Central Star" Astrophysical Journal. 450. 262-274 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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