研究概要 |
1(1)^<16>O,^<12>Cから^9Beまでの軽い核を標的にした静止K^-反応から生成される^4_ΛHハイパー核破片の生成確率を反対称化した分子動力学(AMD)と統計崩壊モデルを組み合わせて計算し、実験値との比較を行った。 (2)反対称化分子動力学(AMD)に量子揺らぎを取り入れた模型(AMD-QL)により、^<12>Cを標的核とした静止Ξ^-反応について研究し、動的なツイン・ハイパー核生成には揺らぎの効果が非常に大きいことを示した。 2(1)1.65GeV/cの(K^-,K^+)反応におけるK^+運動量スペクトルを核内カスケードモデルで計算し、重要な2段階過程を考慮することで、さまざまな核の実験データを再現できることを示した。 (2)Λ(1405)をK^^-Nの束縛状態として記述することで、核におけるK^-p→Σπ実験スペクトルの分岐比をよりよく再現できることを示した。 3(1)微視的ΣNN計算により、3体系のΣハイパー核の準束縛状態が存在する可能性を示した。さらに、その状態は^4He(stoppedK^-,π^+)反応におけるΣN→ΛN転換反応を引き起こすことを示した。 (2)軽いΣ^-原子のX線データとハイパー核生成反応データを同時に再現できるシグマ-原子核間のポテンシャルを提出した。更に^9Be(in-flightK^-,π^-)反応の計算から、^9_ΣBeハイパー核がα+^4_ΣHe(^4_ΣH)+n(p)という構造を持っていることを指摘した。 4(1)K^-K_-pやK^-^-d原子のX線収量の標的密度依存性を求め、実験に最適な条件を示した。 (2)^4He(飛翔K^-,π^<【minus-plus】>)反応の歪曲波インパルス近似による理論計算を行った。この反応によって、^4_ΣHeの束縛状態の構造を実験的に確証できることを指摘した。 5 複素エネルギー平面に拡張された完全性関係に基づき、複素座標スケール法によって分離された共鳴状態と連続状態によって応答関数が表現できることを示した。
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