研究課題/領域番号 |
07640378
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
和田 道治 東京大学, 原子核研究所, 助手 (50240560)
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研究分担者 |
桂川 秀嗣 東邦大学, 理学部, 教授 (70130359)
川上 宏金 東京大学, 原子核研究所, 助手 (50013412)
片山 一郎 東京大学, 原子核研究所, 教授 (30028237)
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キーワード | イオントラップ / 同位体分離 / 蓄積補獲 / レーザー分光 |
研究概要 |
イオントラップというイオンを電磁的に閉じ込める装置を用いたレーザー分光法により、「イオン1個」で超精密な原子分光が可能となった。我々は、この技術を不安定核へ応用しその超微細構造の精密分光から、原子核の電磁モーメントおよびその核内での分布についての系統的研究を目指している。 この研究の鍵となる技術の1つは、不安定核イオンをいかに効率よくイオントラップ中に捕獲するかである。前年度までに、新しい方式の閉じ込め場をつくる線形のイオントラップを発明し、オフラインでの連続ビーム蓄積捕獲に成功している。この装置は、先に開発したRF多重極場によるビームガイド(SPIG)に、静電圧をかけたリング電極を被せることのみによって軸方向の閉じ込め場をつくるものである。この方式によれば、上流のイオンガイド(これは、反跳核分離器からの高エネルギービームを止めるために使用している)および下流に設置する予定の分光用イオントラップとの整合性が極めて良いばかりでなく、ガス冷却法と併せることによって、連続ビームの蓄積捕獲が可能となる。 この装置を改良の上、核研の気体充填型反跳核分離器に接続し、オンラインでの実験を行った。サイクロトロンの107MeV,16O6+ビーム自身をエネルギーデグレーダ(90μA1フォイル)で減速の後、160^〜200TorrのHeガスセルに入射し、SPIGにて輸送した結果、10-^4の効率で極低エネルギービームとして輸送できた。さらにそれの蓄積捕獲にも成功し、予備的な結果として、107Meビームに対して、10ms蓄積し、全効率10-7が得られた。このほとんどが減速時に失われているので、より低いエネルギーである反跳核にたいしては、十分大きな効率が得られると期待できる。
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