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1995 年度 実績報告書

PHENIX実験のミューオン飛跡検出器用ドリフト時間測定回路の開発

研究課題

研究課題/領域番号 07640387
研究機関東京農工大学

研究代表者

江村 恒夫  東京農工大学, 工学部, 助教授 (40015053)

研究分担者 新井 康夫  高エネルギー物理学研究所, 物理部, 助手 (90167990)
キーワードTDC / タイム・メモリ・セル / VLSICMOSチップ / Complex PLD / 超大型粒子検出器 / VME準拠
研究概要

PHENIX(BNL)のような超大型粒子検出器で使用できる高精度時間測定回路(TDC)の開発研究をした。低消費電力、不感時間無し、1ナノ秒以下の時間分解能で、数十万チャンネル分の信号読み出しができることが要求された。100〜200ミクロンの精度でミューオンの飛跡を測定するため、最小1ナノ秒の時間測定ができるこも要求された。
新井は、新しい原理で作動する時間-数値変換回路のVLSI CMOSチップを考案した。タイム・メモリ・セル(TMC)とよばれている。これは数年前から開発されており、上記条件をすべて満たすVLSIチップである。
本研究では第3世代目の改良版のTMCチップを使って32チャンネルのTDCモジュールを設計・試作した。260mm x 160mmのVME6U規格の6層基板に実装された。プログラマブル論理デバイス(ComplexPLD)を使用して、複雑な制御回路の高密度実装を試みた。この論理デバイスは誤りが発見されても、実装したままで修正できるので、設計・製作に大きな時間短縮ができた。どんな時間測定環境にも使用できるように、デジタルシグナルプロセッサー(DSP)を使って高度にプログラマブルなTDC回路を実現した。
量子化ステップ0.78ナノ秒/ビット、測定可能な最大時間3.2マイクロ秒そして時間分解能370ピコ秒の32チャンネルTDCモジュールを作った。外部からのアクセスはVME準拠のデータバスによって行なえる。本研究で開発されたTDCモジュールが20台CERNにATLAS検出器の準備実験のために出荷されることになった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Yasuo Arai: "A Time Digitizer CMOS Gate-Array with a 250ps Time Resolution" IEEE JOURNAL of SOLID-STATE CIRCUITS. 31. (1996)

  • [文献書誌] Hideki Sirasu: "A VME 32ch Pipeline TDC Module with TMC LSIs" KEK Preprint. 95-143. (1995)

  • [文献書誌] yasuo Arai: "Time Memory Cell VLSI and a High-Speed Serial Interface" KEK Preprint. 95-111. (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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