研究費補助金1084281円によりヒユ-レット・パッカー社のワークステイション、モデル9000-712/60を購入し、金子(明治学院大一般教育)・田中(立教大学一般教育)によって作成された素粒子の反応過程の散乱振幅を自動生成する、GRACE/CHANELを移植し、JLCにおけるTeV領域のヒッグス粒子探索の最も重要なプロセスe^+e^-→ν_eν_eW^+W^-の徹底的な計算・考察を行った。結果はすべて、Wボソンの異なるヘリシティ状態が考慮されているのでヒッグス粒子の寄与がどこまで観測できるかという問題に重要なデータを与えることができると思われる。ヒッグス粒子(H)はe^+e^-→V_eV_eH→V_eV_eW^+W^-という中間状態で寄与を及ぼすが、ビッグス粒子をとうして放出されるWボソンは殆ど100%縦編極している。そこで全ての結果(微分断面積など)は横編極している状態のWボソンとどの位の差があるかを算出・比較した。主な成果は編極状態別の微分散乱断面積・全散乱断面積などで、この反応の振る舞いを幅広く考察した。また、徳島大、愛媛大、広島大に出張し、研究成果の発表・討論を行った。
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