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1996 年度 実績報告書

X線異常散乱法による超イオン導電体の構造と散漫散乱

研究課題

研究課題/領域番号 07640434
研究機関茨城大学

研究代表者

佐久間 隆  茨城大学, 理学部, 教授 (10114018)

研究分担者 高橋 東之  茨城大学, 工学部, 助教授 (30202154)
キーワード超イオン導電体 / X線異常散乱 / 散漫散乱 / リ-トベルト法
研究概要

1 物質構造が妥当かどうかを、連続X線から異常散乱効果がもっとも期待できるエネルギーを選択し利用する、X線異常散乱法で検証できることを、AgBrを例に明らかにした。
2 α-AgI、β-Ag_3SIおよびα-RbAg_4I_5のいずれの場合も、散漫散乱に生ずる振動的な振る舞いの原因は、Ag-I間の熱振動における原子間の相関の効果であることが判明した。α-RbAg_4I_5におけるAg^+イオンとI^-イオンの各サイトからの関与については、特定のサイト間からの寄与が強いわけでなく、Ag-I、Ag-Agに関係するほぼすべての種類のサイト間の寄与の重ね合わせが、散漫散乱の振動的な部分を構成している。Ag_2Teについても、Ag-Te間の熱振動における相関効果が、振動的な散漫散乱を生じさせる原因となっていることがわかった。
振動的な散漫散乱の原因となる熱振動の相関の効果が、秩序構造をもつAgBrなどの超イオン導電体、および通常の(超イオン導電体でない)物質でも存在することをX線回析実験、中性子回析実験により検証した。また、従来のリ-トベルト法で利用されるバックグラウンドの表現式を、熱振動の相関効果を取り入れた、新たな解析式で置き換えることにより、リ-トベルト法における信頼度因子の上昇が可能となることを見いだした。
アルカリハライド系ガラスのイオン伝導度の測定から、AgI系ガラスがもっとも大きな値を示し、次いで、アルカリハライド系ガラスで、アルカリイオンのイオン半径が大きくなるとともに小さな伝導度の値となる。この傾向は、ガラスの構造ひずみを反映していると思われる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] T.Sakuma: "Diffuseneutron scattering from superionic phase of Ag_2Te" Solid State Ionics. 86. 227-230 (1996)

  • [文献書誌] H.Takahashi: "Structure of AgI-Ag_2O-V_2O_5 glass system" Solid State Ionics. (印刷中).

  • [文献書誌] Y.Onoda: "NMR Study of Cu^+ Ionic Motion in CuITe" Proceedings of 5-th Asian Conference of Solid State Ionics. (印刷中).

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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