研究課題/領域番号 |
07640444
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大山 忠司 大阪大学, 理学部, 教授 (40029715)
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研究分担者 |
小堀 裕已 大阪大学, 理学部, 助手 (90202069)
藤井 研一 大阪大学, 理学部, 助手 (10189988)
中田 博保 大阪大学, 理学部, 助教授 (60116069)
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キーワード | 界面 / 障壁ポテンシャル / シリコン / 電気抵抗率 / マグネトフォノン共鳴 / サイクロトロン共鳴 / SiC |
研究概要 |
最近、半導体を直接接着する技術が確立され、その応用も考えられるようになってきた。接着機構の解明が進み、その機械的強度もバルクと大差が無いことも解ってきた。そうなるとエピタキシ-技術や拡散技術に代って、同種の半導体同志、異種の半導体間、あるいは酸化膜を挾んだような界面を特別に制御した半導体同志を接着したものといった新しい素材としての可能性が大きく広がっていく。あとはこれらの界面による電子閉じ込めや電子輸送に対する基礎物性が解明されれば、厚膜で大面積の特徴を有する新機能材料として大きな期待が持たれる。 今回のテーマは2年継続であるので基礎物性から計画的に研究をすすめることとした。 1)直接接着したシリコンの輸送特性に対する接着界面の効果を明らかにするために電気抵抗の温度依存性を測定した。測定は接着界面に平行に電流を流す場合と界面を横切る方向に流す場合の2通りの配置を行った。平行に電流を流した場合には、抵抗は50Kまでなだらかに減少し、それ以下で急激に増加する。一方、垂直に電流を流した場合には、接着界面の効果を反映して温度の下降とともに一方的に抵抗は増加することが判明した。 2)金属と半導体の界面が存在する場合の特性を研究するためにシリコン表面にいろいろな厚さを持つTiを蒸着した試料について電気抵抗の温度依存性を測定した。Tiの膜厚がある程度厚い場合には、試料の輸送特性は全温度域で金属的であり、膜厚が非常に薄くなると半導体的であることが分かった。中間の膜厚を持つ試料では高温で半導体的、低温で金属的となり中間温度で界面の障壁を行き交う電子の挙動が明らかになった。 3)高温半導体として注目されているSiCについて、SiC基盤の上にSiCを成長させたホモエピタキシャル成長膜の特性をFT-FIR、ラマン散乱、ESRなどの測定を通して研究した。
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