研究概要 |
(1)研究計画の内、光学的、電気的性質について測定が行なわれた。光学測定として可視光範囲でカルボライトの予備的光吸収スペクトルを得た。1.6eV付近(赤橙色)最も透明でその高光量子側が急峻な吸収をもつ。光顕微鏡で見る橙色とほぼ合致する。 (2)電気的性質は絶縁生である。アルカリ金属(Na,K,Rb,Cs),ヨードのすべてについてカルボライトにインターカレーションがなされた。その性質は電気抵抗の反応度の依存生によっておもに調べられた。反応には真空アンプル中で2者を200-300Kに保ち電気抵抗の時間依存を見る。はじめ急速に抵抗が2-3桁下がった後一定値のプラトーが数時間-数日続く。その後抵抗が漸減する。この特異な性質の解明は今後のテーマである。 (3)電子ビーム加熱によって作成した炭素クラスターを急速冷却する方法でのカルボライトの合成を試験中であるが成功に至っていない。 (4)平成7年6-7月に国際インターカレーション会議がバンクーバーで開催され、出席・発表した。 (4)カーボライトに対する国内外の反響は大きく、資料の提供を望む所が多い。すなわちカーボライトの合成を行なっているのは、当研究室のみでり、国内(3ケ所)及び国外(4ケ所)から資料の提供を要請されている。1ショットで約0.1mgの生産量なので、すぐに応じにくく、これまで国内、国外それぞれ1ケ所に試料を送った。
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