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1996 年度 実績報告書

制限SOS模型およびBCSOS模型における相転移と単一ステップゆらぎ幅

研究課題

研究課題/領域番号 07640521
研究機関大阪電気通信大学

研究代表者

阿久津 典子  大阪電気通信大学, 工学部, 助教授 (40167862)

キーワードBCSOS模型 / 制限SOS模型 / 2次元イジング模型 / ラフニング転移 / キンクエネルギー / ステップ張力 / ステップ・スティフネス / 結晶平衡形
研究概要

1.Si(100)表面を模型化した,制限SOS(solid-on-solid)模型,およびその2状態近似模型である2次元イジング模型について,数値くりこみ群の方法,ランダム.ウォークの方法,によりステップ張力,ステップ・スティフネスを計算した.最近のLEEM(low energy electron microscopy)とSTM(scannning tunneling microscopy)によって測定された結果と10%程度の誤差で一致し,統計力学的手法の有効性が示された.
2.2次元フラストレート・イジング模型の1次元界面諸量を厳密に計算し,界面の準リエントラントなふるまいを確立した.応用として,外場と相互作用が競合する,ウルツ鉱{10^^-0}面2次元格子気体モデルのステップ諸量を求めた.最近の,氷のラフニング転移温度測定値を用いて,ミクロなキンク形成エネルギーを見積もった.また,それを基に氷の表面張力を計算した結果,1950年以降様々な方法で測定された値の中央値に相当する値が得られた.
3.第一近接相互作用のみからなる,正方格子2次元イジング模型,制限SOS模型およびBCSOS(body-centered cubic solid-on-solid)模型についてモンテカルロ・シミュレーションを行い,相転移温度近傍の,単一ステップゆらぎ幅,「デフォメイション」の分布関数,「デフォメイション」のn次モーメント,d_n,を計算し,バルクの相転移との関係を調べた.d_1がバルクの相転移の指標となることを発見し,2次元イジング模型の相転移温度,およびBCSOS模型のラフニング転移温度(厳密解)を3桁の精度で再現した.この方法で求めた制限SOS模型のラフニング転移温度は,数値くりこみ群による最近の結果と一致した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Noriko Akutsu: "Ambiguity of Anisotropic Interface Tension for Complex Crystals" J. Phys. Soc. Jpn.64・3. 736-756 (1995)

  • [文献書誌] Koichi Sudoh: "Fluctuations of a Single Step and Surface Height on Vicinal Surfaces" J. Phys. Soc. Jpn.65・4. 988-991 (1996)

  • [文献書誌] Noriko Akutsu: "Quasi-Reentrant Interface Behavior of Two-dimensional Flustrated Ising Model" J. Phys. Soc. Jpn.65・5. 1233-1242 (1996)

  • [文献書誌] N.Akutsu: "Step Stiffness and Equiillbrium Island Shape of Si (100) Surface : Statistical-Mechanical Calculation by the Imaginary-Path-Weight Random-Walk Method" Sarf. Sci.(1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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