研究概要 |
平成7年度に開発したA/D変換器を改良し,20ビット相当のデジタル値を安定に得られるようにハードウェアを改良した。また,豊橋において,無線によるデータ伝送の実験を継続すると共に,東京大学地震研究所の小田原地殻変動観測点でも,無線によるデータ伝送を始めた.既設の観測システムによる結果と比較した結果,ハードウェア,ソフトウェアともにほぼ,予想どうりに作動し,良好なデータが得られている.これらの結果は,96年度の地震学会で発表した. 今年度,実験した伝送システムは,データ送出部とデータ受信部とを,同軸ケーブルで接続したもので,同軸ケーブルの中間をアンテナカップリングさせた方式である.このアンテナカップリングによる方式は,データ送出部とデータ受信部を完全に分離できるため,耐雷性がきわめて高い。 また、名古屋大学の稲武地殻変動観測点において,データ伝送する時間のみリレーで信号線を接続する新しい耐雷データ伝送方式の試みを始めた.現時点では,耐雷性のある実用的なデータ伝送方式にできるか不明である.引続き実験を継続し,新しい方式を確立したい。
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