研究概要 |
(1)CO_2水和物の生成実験:圧力容器内のCO_2と水を低温高圧下に置き、CO_2水和物が生成される条件として温度:約2℃以下、圧力:約30MPa以上であることを把握した。 水和物の成長は時間と共に徐々にではなく、約30分経過の時点で急速に生成されるものであることを目視観察した。一旦生成後の水和物成長は非常に緩やかであることも確認された。 但し本実験では当初計画の方法では高圧水中へCO_2を圧入することが困難であったため一部装置の改造が必要であった。(CO_2の均圧タンクを上部に置き,CO_2の自然落差で本体容器内の水の下層へ注入する方式を採用した) (2)水中のCO_2拡散係数計算:CO_2水和物生成後の上部水中の導電度を計測し、予め作成していた溶液のpH-導電度の関係カーブを用いて供試溶液のpH値を求め、さらにCO_2の水中での解離平衡計算を行なってCO_2濃度分布を算出し、この分布の時間変化からCO_2分子の拡散量を求め分子拡散係数の推定を行ないD=4.7*10^<-5>m^2/sを得た。 9年度では今年度実験できなかった強制生成、水和物の拡散バリヤ機能,水和物分解条件等についての研究を実施予定である。
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