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1996 年度 実績報告書

フォトクロミック分子の光化学の基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 07640680
研究機関山口大学

研究代表者

笠谷 和男  山口大学, 工学部, 助教授 (10126964)

キーワードジアリールエテン / ジチエニルエテン / フォトクロミズム / フォトクロミック / 微粒子 / アモルファス / シアニン色素 / 光異性体
研究概要

ジアリールエテン類として、マレイン酸無水物を骨格とするジチエニルエテン(化合物1)とジシアノジチエニルエテン(化合物2)を用い、フォトクロミック反応について研究を行った。
1.ポリマー数種類をマトリックスとしてフォトクロミック反応効率を調べた。その結果、化合物1は、ポリマーの極性が低くガラス転移温度が低い方がフォトクロミック反応効率が高いことがわかった。化合物2は化合物1と傾向は似ているが、依存性はかなり小さかった。化合物1の蛍光の極大波長は、ポリマーの極性に大きく依存した。化合物2の蛍光極大波長はポリマーの極性に少し依存した。両化合物とも、蛍光寿命はポリマーのガラス転移温度が高いほど長くなった。
2.ジアリールエテン類のコロイド溶液とアモルファス薄膜を調製し、フォトクロミック反応効率を調べた。化合物1は、多結晶でもコロイド溶液でもフォトクロミック反応を起こさなかったが、アモルファス薄膜にすると、一部着色した。化合物2はコロイド溶液でもヘキサン溶液と同じくらいのフォトクロミック反応効率を示したが、開環体から閉環体(着色体)へのエネルギーが起こるため、時間と共に急激に反応効率が低下した。コロイド溶液でもアモルファス薄膜でも、着色するとエネルギー移動により閉環体の蛍光が観測された。溶液では、ジアリールエテン類の着色体の蛍光は観測されない。
以上の成果は、平成8年度の光化学討論会に発表し、さらに日本化学会春季年会に発表する。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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