研究概要 |
1,2-ジシラシクロブタンがパラジウム触媒により室温で容易にSi-Siメタテシス反応を行うことから,本年度は1,2-ジシラシクロブタンのジルコニウム錯体を用いた一般的合成法を検討した。末端置換基としてアルコキシ基をもつビスアルキニルジシラン(1)のジルコニウム錯体(Cp2Zr/BuLi)によるジインカップリング反応では1,2-ジシラシクロブタンを骨格を持つメタラサイクル(2)を定量的に与え、そのプロトノリシスではアルキリデン基をエキソに持つ1、2-ジシラシクロブタン(3)を、さらにそのDiels-Alder反応では1,2-ジシラシクロブテン(4)を生成するころを明かにした。一方メタラサイクル(2)のジルコニウムをスズにトランスメタル化後環化付加とふたたび脱スズを行うとベンゾ-1,2-ジシラシクロブタン(4)を与えることを見いだした。上記の結果については学会(第42回有機金属討論会PA116,広島,PACHIFICHEM95,Org1326ホノルル)等で発表し現在論文準備中です。
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