研究概要 |
環状ジシランの1、2-ジシラシクロブタンがパラジウム触媒でケイ素-ケイ素メタテシス反応により二量化することを見出した(Organometallics,14,2556(1995))。どのような環状ジシランがメタテシス反応を示すのか環状ジシランの新規な効率的合成法も含めて検討した。1、2-ジシラシクロブタンの合成法として1、2-ビスアルキニルジシランのジルコニウム錯体を用いるアルキン・カップリング反応により合成できることを明らかにした。しかしアセチレン末端のアルコキシ置換基の嵩だかさのためにPd(PPh3)4やPd(CNtBu)2によるメタテシス反応は起きずに、ビスシリルパラジウム錯体が各々単離された。ビスシリルパラジウム錯体とアセチレン類との反応ではビスシリル化生成物が、一方CpPdAllylとの反応では分子内シリルHeck反応生成物を与えることが明かとなった。
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