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1996 年度 実績報告書

サリチリデンアミン類包接化合物の合成とクロモトロピズム特性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 07640725
研究機関九州大学

研究代表者

川東 利男  九州大学, 理学部, 教授 (40038477)

研究分担者 金富 元  九州大学, 理学部, 教授 (70038462)
小山 弘行  九州大学, 理学部, 教授 (10038490)
キーワードフォトクロミズム / 光異性体 / 固体反応 / 包接化合物 / 光学異性体 / サリチリデンアミン / シッフ塩基 / デオキシコール酸
研究概要

4-ブロモベンジルアミンと4-メチルベンジルアミンおよびキラルな1-(4-プロモフェニル)-エチルアミンと1-(4-メチルフェニル)一エチルアミンを用い、サリチルアルデヒドまたは3,5-ジ-tert-ブチルサリチルアルデヒドとの縮合反応により、シッフ塩基類を合成した。キラルなアミンからは、(R)-および(S)-エナンチオマーとラセミ化合物を得ることができ、試料の混合によってラセミ混合物を得た。サリチルアルデヒドから得られるシッフ塩基類を過剰量のデオキシコール酸(DCA)と共に結晶化させることにより、そのシッフ塩基類のDCA包接結晶を得た。
以上の合成イミン類およびその包接化合物の結晶粉末へ365nm光を照射し、その前後の電子スペクトルの変化と、光着色化学種の熱退色速度定数を、反射スペクトルの経時変化測定法により測定した。
先ず、tert-ブチル置換基の導入が、フォトクロミズム現象発現に有効であることが確認された。(R)-型シッフ塩基のDCA包接結晶から得られる光着色化学種の熱退色速度定数は、(S)-体が包接された場合の値と明らかに異なること、が定量的に測定されたことから、キラルなシッフ塩基類の光着色化学種の熱安定性は、デオキシコール酸の結晶格子空洞のような光学活性な隣接分子環境の影響を強く受けるということが証明された。
前年度に、コレステロールおよびコレスタノールを、ピリジンの2,6-位に結合させて合成していた配位子を用いて、そのPd(II)錯体を合成し、その有機分子包接能を調べたが、DCAのようにシッフ塩基を取り込む能力はないことが分かった。その理由として、ステロイド置換基同士が近接しすぎており、ゲストルームが確保されていないためと思われる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Toshio Kawato: "Difference in the Rate of Photo-induced Unimolecular Motion of Chiral Salicylideneamines in the Chiral Crystal Environments" Chemistry Letters. (印刷中). (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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