今年度は、極微量の化学種を含むイオンのの分析を行うためのイオントラップの設計と作製およびその性能試験を行った。 イオントラップの設計は通常のイオントラップで使用されている形状ではなくより単純な円筒形の形状を選択して行った。この形状については、イオンのトラップされる時間が短いという欠点を持っているが簡単な構造なので様々な実験に合わせて構造の変更が容易であり、試験的な研究には便利であること、今回の研究では特にイオントラップの外からガス状で運ばれてくる分子をその化学系を維持してイオン化してトラップすることを目的にしているためにトラップ時間は短くてもトラップが行われれば目的を達するので選択した。 作製したイオントラップは、まだ、N_2ガスなどを導入してイオン化を行う試験及びトラップ内にイオンがどのくらいの時間存在できるかを調べている途中である。特にイオン化に関してはガスを導入して、そのイオン化の効率を上げる工夫をイオン源に行っている。
|