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1996 年度 実績報告書

機能性自己組織化単分子膜の開発と電気化学的特性

研究課題

研究課題/領域番号 07640773
研究機関九州大学

研究代表者

竹原 公  九州大学, 理学部, 助教授 (20128044)

キーワード自己組織化単分子膜 / 電気化学 / 機能性電極
研究概要

異なるアルキル鎖を持つaminoalkanethiol(AAT)を合成し,これらを用いて自己組織化単分子膜(SAM)の修飾電極を作成した。さらに,末端アミノ基の反応性を利用して,キノン骨格を持つ2,3-dichloro-1,4-naphtoquinone(NQ)と4,5-dihydro-4,5-dioxo-1H-pyrrolo[2,3-f]quinoline-2,7,9-tricarboxylic acid(PQQ)を電極表面に固定化した。
NQ固定化電極(NQ-AAT/Au)では,固定化されたNQの飽和吸着量はアミノエタンチオールを単分子膜とした場合で3.8×10^<-10>mol cm^<-2>であったが,アルキル鎖の増加とともに減少した。CVから求めたNQの酸化還元に対する電荷移動速度は,AATのアルキル鎖長の増加とともに指数関数的に減少した。減少の度合いから,Marcusモデルを用いてトンネル電流に対する障壁定数を求めたところ約0.36Å^<-1>となり,SAM膜内のアルキル鎖はかなり傾いていることが示唆された。
一方,PQQ固定化電極(PQQ-AAT/Au)では,測定した時間スケール内で,SAMのアルキル鎖長によらず常に可逆なCV挙動が観測された。このような早い電荷移動速度の原因については現時点では明らかでないが,PQQの生体内での挙動を考えると非常に興味のある現象であると思われる。
これらの結果から,SAM単分子膜の鎖長を変えることにより,電荷移動速度を制御できることが示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] K.Takehara,H.Takemura,M.Aihara,M.Yoshimura: "Charge-selectivity of the monolayer modified gold electrode for the electrochemical oxidation of catechol derivatives." J.Electroanalytical Chemistry. 404,1. 179-182 (1996)

  • [文献書誌] F.Mukae,K.Takehara: "Electrochemical behavior of the naphtoquinone anchored onto a gold electrode through the self-assembled monolayers of aminoalkanethiol." Bullitin of the Chemical Society of Jpn.69,9. 2461-2464 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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